2024年3月20日(Wed)ソワレ@帝国(H列)
当日は生憎の空模様でしたが、先日、千と千尋の神隠しを観劇してきました!
そもそも2023年に上白石萌音さんの千尋バージョンで観劇済みだったのですが、その当時のWキャストである橋本環奈さんの千尋を観たい!ということでチケットをゲット。
今はクワトロキャストで、しかも今年はロンドンに進出されるとか。
確かトトロは先に進出していて賞も受賞されているので、ジブリの世界観×演劇というのは親和性があるのかも。
ローレンス・オリヴィエ賞で6冠 舞台『となりのトトロ』は「演劇として完成された」歴史的な作品 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス (eplus.jp)
帝国劇場に来ると、中の厳かさといいますか格式高さに観劇に来た!という気持ちになりますね。
さて、冒頭にも書きましたが、今回の千尋は橋本環奈さん。ハクは醍醐虎汰朗さんでした。2023年に観劇した際とはハクと兄役以外は全員別のキャストの方でしたね。一応前回のキャスト表と今回のキャスト表を…↓
御園座はペラ1でした笑
何度観ても盆の上で屋台からお油屋に変わり、千とリンたちの部屋に変わり…様々なシーンに変わっていく様は遊園地に行ったかのようなワクワク感と感動を味わえました。
これが海外に輸出されるというのですから凄いですよね…!
八百万の神々が出てくるところもススワタリのパペットたちも一つ一つ芸が細かく目が足りないほど!
物語は映画に準拠しているのですが、それでもありとあらゆる場所で動き回る人や神々の動作を観ていたら2回目の観劇でも飽きることはありませんでした。
そして主人公である環奈千尋も素晴らしかったです!
私が最初に観た萌音千尋は愚図で泣き虫で甘ったれな子から徐々に自立し成長していく様が見て取れて、だからこそ銭婆の家でハクが死んでしまうかもしれないと泣く姿にホロリと印象が崩れるのが映えていました。
環奈千尋は成長しながらもどこか10歳の子どもの感情や思考を引きずっている姿が印象的で、喜怒哀楽がはっきりしているように感じました。
2人ともそれぞれの千尋の姿があって、これは残りの2人も気になります!
まぁ値段的にもう観ることは叶いませんが…(17,000円)
前回との違いについていくつか。
全体的に創作ダンスのようなものが増えていて、そういえばこの作品は海外の方が演出されたのだなと思い出したりしたのですが、もちろんカオナシ役の方は全員ダンサーの方ですので踊りに違和感はありませんし、何なら踊ることでカオナシの異質さが際立ったように感じました。そう思うとダンサーさんを起用したのに前回あまりにもカオナシが踊るところが少なかったから増やしたのかも。
ですが、銭婆の家の一本足のランプについては冗長に感じる場面もあったような気がしました。
沼の底の駅から降りて千尋たちがたどり着くまで時間があったということを表したいのかもしれないと思ったのですが、一度は袖にはけているわけですのでそんなに踊らずとも…という思いました。全身タイツで片足に一本足が描かれているのですが両足で踊っているのでうまく表現できているようには感じなかったです。ランプとは映画を見ていなければわからないのでは。
あと、映画にはない台詞の付けたしや表現も多かったです。
例えば千尋が銭婆のところに行くと釜爺に告げた時にリンが「俺、船取ってくる!」と言ったこととか。
確かにすでに映画の千と千尋の神隠しを知っている人間であれば違和感はないかもしれませんが、未見の人であれば何故リンが船で千尋を待っているのか理解できないのかもしれないです。
ロンドンでは初見の方も多いでしょうし、これは伝わりやすくするための改変なのかもしれない。
そして、2023年版はラストに"いつもなんどでも"がエンディングに流れましたが無かったですね!?
もしかしたら私が観劇した御園座は生オケではなかった?(多分)からかもしれませんが、ちょっと楽しみにしていた部分でもあったので…
4月からロンドンでも上演されますし、多く人に愛される作品になることを願っています。